「砂糖づくりの道一筋。」日々の暮らしで口の中に含まれる甘みは、先人たちの製糖技術の伝承に支えられています。亜熱帯の台湾はさとうきびの栽培に適しており、かつては「製糖王国」とまで呼ばれていました。第二次世界大戦が終わり、1946年に日本人の手から台湾糖業を引き継ぎました。

1950年から60年までは台湾糖業の最盛期で、砂糖を外国に輸出することによって、外貨を稼ぎ、国の経済の基礎を固め、農業社会から商工業社会に移り行く時期の台湾の産業をリードしました。

長い歴史をもつ台湾糖業は、申し分ない高度な製糖技術を持ち、さとうきびの育種、栽培、砂糖の生産から付加価値の高い製品の開発まで、国内製糖業のトップブランドです。

製糖の工程は循環経済そのものであり、搾りかすはコジェネレーションの燃料として使い、糖蜜は飼料や肥料を作り、ろ過した不純物は農場へ戻り、副産物も再利用して、ムダがありません。

製糖業だけでなく、養豚業の分野でも台湾最大です。1953年から養豚業を始め、豚の育種、繁殖、飼料生産、食肉加工、流通販売までを垂直統合しており、動物用薬剤の残留ゼロを達成することで、食の安全とサステナビリティを両立させた「台糖安心ポーク」は、幅広い消費者から愛されています。

養豚業でも循環経済を定着させており、新型グリーンエネルギー節水循環養豚場 の建設に続いて、13ケ所の畜舎を改築しています。畜舎に負圧ウエットカーテンを取り付け、屋根にソーラーパネルを設置し、糞尿処理によって発生するメタンガスで発電し、バイオガスで肥料を作るなどして再利用しております。台湾糖業の新しい養豚場は、動物と環境にやさしい所になっており、生産効率も高くなります。近所の住民たちにとっても迷惑施設ではありませんでした。

農業を専門としいる台湾糖業は有機農業を推進し、有機米、有機肥料を生産しています。雲林の馬光には有機クループ農場を設置し、スタートアップ農家を支援して、国の食糧自給率アップに貢献しています。

農業の高付加価値化、レベルアップのため、胡蝶蘭の生産販売にも入ります。育種、種苗の繁殖、栽培、販売、様々な分野を始めて、海外支社も設立して、 タイスコ オーキットのブランドで世界中に販売しています。、世界的ならん展にも定期的に出展し、台湾の胡蝶蘭を世界にプロモートしています。

2005年の糖業の自由化以降、会社は経営を多角化し、さまざまな分野に参入しました。製糖で培った発酵の技術を生かし、バイオテクノロジーの研究開発を経て、健康食品、栄養ドリンク、スキンケア用品、アルコール類を生産します。近年では国の循環経済政策に合わせて、カキ殻リサイクル工場も設立しました。西部沿岸で廃棄された養殖カキの殻を回収して､炭酸カルシウムの原料になって、飼料、肥料の生産に用いて、産業の発展とサステナビリティを両立させます。

砂糖、豚肉、食用油、健康食品だけでなく、他社との提携によるOEM生産も行っており、厳格な管理で食の安全を確保しつつ、消費者のニーズを満たすことで高く評価されています。さらに直営のチェーン小売店を展開し、自社ECサイトを立ち上げるなど、オンライン、オフラインの統合により、お客様にオムニチャネルのサービスを提供します。。

レジャー関連事業も拡大しており、ホテル、リゾート、会館、旅館などを傘下に収め、さまざまな観光需要を満たしています。全国73カ所のガソリンスタンドでは、燃料、バッテリー充電交換など、様々なサービスを提供しています。

また、異なる産業を投資して、別のエリアの経営によって、会社の競争力を高めます。

不動産については、多元的な開発戦略により、政府の政策と会社の業務上のニーズに合わせて、国の経済発展に貢献し、土地の持続的な利用を促進しています。

循環経済のコンセプトを土地開発に持ち込み、「沙崙 グリーンエネルギー循環スマート住宅団地 」を建てました。建材銀行、モジュール化設計といった新建築工法を用い、「リース」の形で、資源リサイクル住宅を実現しています。

高齢化社会への対応としては、質の高い高齢者向け住宅を建設して、アクティブシニアの暮らしをサポートしています。政府の社会住宅政策に合わせて、住宅需要を満たすため、傘下の台糖学苑を賃貸住宅にモデルチェンジ。

政府のエネルギー転換政策に合わせ、土地をフル活用し、太陽光発電、バイオマス発電を進めて、排出ネットゼロに向けて加速しています。

台湾糖業は環境資源が国の持続的発展のベースになると確信しており、環境資源をレベルダウンさせないよう、政府による平地造林計画に前向きに参加し、農地と生物の多様性を維持するとともに、林下経済、カーボンシンクを進めて、産業とサステナビリティの両立を目指しています。


百年の糖業文化は『台湾糖業」に貴重な資産であり、台湾人共通の記憶でもあります。各地の観光製糖工場、糖業文化パーク、観光トロッコ、さまざまな文化的クリエイティブグッズを活性化し続け、新たな製糖ストーリーを語り、輝いた栄光を伝承していくのです。
『台湾糖業」は黄金時代を経て、多角経営にも転じされ、台湾糖業は終始しっかりと安定して存在している、台湾経済の裏方から、庶民の暮らしに欠かせない新生プラントに変身しました。今後、「ヘルシー及びグリーン省エネ」の将来像に掲げ、イノベーションと循環経済の精神で新たなページを開き、排出ネットゼロの未来を築いてまいります。